国連軍司令部が13日、北朝鮮兵士オ氏の亡命過程が撮影された映像を22日に公開した。
映像には北朝鮮兵士オ氏が運転する車両が、同日午後3時11分に【72時間橋】に接近する前から映っている。
国際連合
車両は朝鮮人民軍(KPA)の要所を通過し、72時間橋を通過。
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金日成が亡くなる前日にした署名を転写した記念碑を通過。
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枝葉の間から車両のヘッドライトが分かる。
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朝鮮人民軍の警備員は軍事境界線を横断することをやめさせようと、脱北者車両に向かって走り始める。
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脱輪してしまった車両。
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走って逃げるしかない。
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すぐに朝鮮人民軍の兵士4人が脱北者オ氏に約40発の射撃。
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脱北者オ氏が軍事境界線を横断した後、朝鮮人民軍の兵士が一時的に追いかけて軍事境界線を横切ってしまう。
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慌てて引き戻るが、軍事境界線を越えることによって、1953年に締結された停戦協定に違反している可能性が高い。
(赤い線が軍事境界線)
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息絶え絶えに韓国側の擁壁に倒れ込むオ氏。
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熱線観測装備の画面に、2人の韓国兵士がオ氏に接近するのが分かる。
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オ氏を安全な場所へ移動させる。
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以上、これらが公開された映像の大まかな内容。
・・・ん?待てよ。ここで一つの疑問が。
オ氏が軍事境界線を越えたであろう時刻は15時15分。
しかし、韓国側がオ氏を助ける映像の時刻は15時55分。
その間、実に約40分もかかったのだ。
板門店
(奥が北朝鮮、手前が韓国)
一体何があったのだろう?
韓国側では、落ち葉に埋もれるオ氏を発見するのが困難だったとか言っているらしいけれど、15時43分、オ氏の周囲に落葉はあったが、発見できないほど埋もれているわけでもないのに、12分も過ぎてから韓国兵士が助けに向かった。
韓国軍は板門店(朝鮮戦争停戦のための軍事境界線上にある地区)に勤務する際、事前に亡命者を保護しながら北朝鮮兵の追撃をかわす訓練をしたり、緊急状況への対応も訓練しているはずである。
しかし、今回は朝鮮人民軍の警備兵はわずか5分以内に駆けつけて射撃したのに対し、韓国軍はいかなる措置も取らなかった。
謎である。
肺や腹部など5カ所に銃創を負い、2度の手術を受け、意識を取り戻したオ氏。
医師は、オ氏の回復を助けるために、北朝鮮向けの拡声器放送を聞いて知っていたという、お気に入りの少女時代の【Gee】を聴かせたり、テレビや映画を鑑賞させているそうだ。
11/20にテロ支援国家に再指定された北朝鮮。
9月15日にミサイルを発射して以降、静かすぎて不気味だが、このまま黙っている訳はないだろうと不安がよぎる。
しかし、あれだけ金一族に忠誠をみせる北朝鮮兵士が、たかがK-POPで寝返るものなのかといささか疑問に思うが、今はとりあえずオ氏の回復を願う。