生まれてこの方、逆上がりは自分一人の力でできた覚えがない。
バレーボールで、まともなトスをあげられたためしがない。
徒競走で一番になった記憶はない。
ボールを投げようものなら、投げる前にボールが手からこぼれ落ちる。
・・・うーん、これ以上書くと切なくなるのでやめよう。
あっ、でも案外中距離はいけるかも。の運動音痴たべこです。
だからこそ、あるものを極め、成し遂げる姿を見るのは感動する。
常人が絶対にまねできないことを、想像しがたい努力の上に作り上げ、その一瞬にすべてをぶつける。全世界の皆が熱狂する、これほどのイベントは他にないよな?
オリンピック。
自分には決してない、ものすごい能力を持つ超人達を目の当たりにして、一喜一憂。
一挙手一投足にハラハラドキドキさせられて、挙げ句の果てには、見ているだけなのに疲れてしまう。
「あ``-っ、なんでそこでぇ~っ‼」
「えっ?審判、今のはどうなのっ⁉なんでだよ~っ。」
「よしっ、よくやった。そのままっ、そのまま落ち着いて。」
なんて素人が、音と画が出る四角い箱の前で、その競技をしている選手の親や、監督、またはそれ以上の関係者であるかの如く、叱咤激励している様は、超人達には大きなお世話であって、甚だ迷惑だろうな。
しかし、この時を目標にして努力を積んできた超人達に、どうにか望んでいる結果を出してもらえるようにと、遠くから一生懸命応援している。
〝今まで積み上げてきたものを、うまく全て出しきれますように。〟
水飲み競争