『青森のりんごは硬いっ!』
と青森のりんご関係者に、苦情が届くという。
はて?何をもっての硬いなのか。
りんごは硬くて当たり前。
むしろ収穫後、日が経ってしまったりんごは、熟度が進んで柔らかくなってしまい、りんご本来の食感が薄れてしまう。
その背景には、県外に新鮮なりんごが出回るのに時間がかかり、遠い地方へ届く頃には少し柔らかくなってしまっているからであろう。
『りんごをかじると歯から血が出ませんか?』
昔は歯磨き粉の宣伝でこんな文句があったように、りんごは歯や歯茎が弱っている人には、血が出るほど歯ごたえがある。
話しがそれますが・・・
時代っちゃあ、時代なんだろうけど、今の世の中どんな食品でも手に入るし、加工されているものを購入する機会が多いから、元の食材の原型を知らない人って結構いるんだろうな。
スーパーで売っている魚の切り身が、そのまま海で泳いでいると信じている子供もいるっていうんだもの。
そのうち食品のパッケージなんかに、
『この梅干しには種が入っています』
『この魚には骨があり、そのまま食べると口の中や喉に刺さる恐れがあります』
『このレモンはそのまま食べると大変酸っぱいので気を付けてください』
なぁんて、いちいち注意書きをつけなくてはならない、非常に面倒臭い事態になってしまうかもしれない。
一日一個のりんごは医者を遠ざける
ってヨーロッパのことわざでもあるように、りんごにはポリフェノールなどの栄養素がたくさん含まれている。
- ポリフェノールの抗酸化作用:シミやシワ、生活習慣病を引き起こす可能性がある活性酸素を抑制する。
- りんごペクチン:りんごには水溶性・不溶性食物繊維の両方が入っているので、腸内環境を整える。
- クエン酸とりんご酸:疲労回復。
- カリウム:むくみ知らずで血圧を下げる働きがある。
- 酸化型ビタミンC:熱に強く壊れにくい。
そのまま生で丸かじりが一番良い食べ方なんだって。
リンゴ農家さんたちが、自然相手に苦労を乗り越え、愛情かけて育てたりんごたち。
台風が直撃したり、雪で枝がへし折れたりしたら大損害。
ちょっとの理由で誤解して、苦情とか言ってはいけませんよ。
知らない皆さん、りんごは硬い品種もありますよ。
というか、りんごが硬ければ新鮮な証拠なのです。
どうか安心してお召し上がりください。
って、別に自分はりんご農家のまわしものではありません。