ギャンブル依存症は病気です
ギャンブルに陥りやすい8割方は、ごく平凡なサラリーマン・公務員・主婦・大学生・あるいは年金生活者。
ギャンブルで人生に支障が出るまでは、ごく普通に生活を営んでいた人たちが8割方で、残り2割方には精神面で少し問題がある人たちだという。
そもそも、なぜ、人はギャンブルにハマるのか―。まず、ストレス緩和(気分転換)を求める、いわば"自己治療"の一環として。次いで、一人になれる上、孤独を感じずに安堵(あんど)できる"居場所"を求めて。そして、金銭を賭けることへの"緊張"と遂行したときの"安堵"を得るために―というのが専門家の見解だ。
このようなきっかけでギャンブルを続けるうちに、常にギャンブルへの強い欲求を抱くようになり、次第に賭ける金額や費やす時間が増えていったり、一度やめても何かのきっかけでまたのめり込んでしまったりする。同じ依存症(嗜癖障害)でも、アルコールなどのように体の症状が出ないため、本人の自覚が乏しく、周囲が問題視して援助するということも難しい。
いつしか仕事や学業に支障を来したり、家庭内不和や暴力による家庭崩壊につながったり、返す当てのない借金を繰り返したり、そのために横領や窃盗、詐欺、殺人といった犯罪に手を染めたり、自殺してしまったりと、悲しい結末を招いてしまうこともある。
気になる方は、 受けてみてください。
ギャンブル依存症チェック|ギャンブル依存症治療の専門病院 大石クリニック
支配される脳
代表的なギャンブルとして、日本にはパチンコ・パチスロがある。
何色もの激しい閃光と、突然襲い来る、心臓から脳へと突き上げられる、泡を食うような爆音に。
決して当たることのないその台に、無情にもいつかは負けを取り返せると、札を何枚も突っ込んでいる者たち。力任せに台に八つ当たる者たち。台に何かのまじないをかける者たち…
これらは常軌を逸した鉄火場では日常茶飯事の光景。
そんな中、自分の台だけが、七色の光と爆音を放ち続け、賑やかにきらめいている。
顔には出していないが、内心は優越感でいっぱいなのである。
これで儲かるという気持ちと、それ以上に周りの者達よりも優位な状況にあるという至福な時を繰り返していると、
大げさに聞こえるかもしれないが、こんな気持ちになってしまうのである。
『一生、金に困らない。』
休日の息抜き程度なら問題はないだろう。
しかし最初に使った五千円が、少しの時間で五万円に化けて手元に戻ってきたとしたら・・・
泥沼にはまり、抜け出せなくなる方程式が徐々に完成されるのであった。
たとえ今日は負けたって、次は利益を伴って取り返せる
今日5万負けようとも、明日・明後日・明々後日で徐々に取り戻せるさ。
今までだってそうだった。
スロットは裏切らない。
いつだって応えてくれる。
そう信じて通い続け、増えていくのは借金だけだった。
欲をかいたら本当は勝っていたはずなのに大負けしちゃった
もうこの台だめだと散々うち散らかした台が、ことごとく当たっていた。
悔しすぎてはらわた煮えくり返る。
この店は、今日は自分に出す気がない。
終始監視されているんだ。と、半ば本気で疑いだす。
こんな店二度と来るものかっ!
と、思った数分後に『自分の台選びは間違っていなかったんだ』と、さらなる間違った自信を持たせてしまうような、大当たりがきてしまう。
『設定がいいはずのこの台は、打ち続けていればきっと盛り返す』
壊れた頭の思い込みが、さらなる追い打ちをかけるのだった。
人でなしの暴走が止まらない。金に糸目はつけない。
生活費だろうが、何だろうが関係ないのだ。
ただ、ホールへ行ってスロットをしたい。
あればあるだけの金をつぎ込む。
後先を考える能力は等の昔になくなった。
しかし一丁前に後悔だけはするのである。
『もう二度と行くもんか・・・』
何百回と誓ったはずなのに。
解決策
ギャンブル依存症が生涯ギャンブルから離れるためには、
『自分はギャンブル依存症なんだ』ということを自覚しなければならない。
深みにはまっている人ほど『自分はまだ大丈夫』と思っているそうだ。
脳の構造に変化が起こってるため、しばらくやめていてたとしてもきっかけさえあればすぐに元の状態に戻ってしまい、結局はギャンブル場へと引き戻されてしまう。
借金を作ってまでギャンブルにのめり込む人の借金の肩代わりをすることは、ギャンブル依存症の人にさらにギャンブルすることを許してしまうこととなり、症状を重症化させてしまうことになるので、
もし家族がギャンブル依存症になってしまったのであれば、
「敢えて援助しない」という態度を取ることが最大の援助になるらしい。
もはや本人だけの問題ではなく、家族や周囲の人たちまで巻き込まれてしまうギャンブル依存症。
早期の治療開始が望ましく、家族は鬼のような心を持って接しない限り、不幸は繰り返されてしまうようである。