誰にも縛られずに自由で気ままに暮らしたい・・・
過疎化が進む地域おこしの一環として、空き家を破格で貸し出したり、 給料も国や県から助成があったりと、田舎暮らしを始めるハードルは一見かなり低そうだが・・・
将来暮らすなら田舎or都会?
将来田舎で暮らしたいと思っている人たちは、【空気がきれい・都会の喧騒から離れたい・自給自足の生活をしてみたい・人のつながりを感じられる】などの理想的な考えを持っている。
一方、都会暮らしを希望する人達は、【とにかく便利・田舎は退屈しそう・いろいろと物が揃っている・病気の時にすぐに病院に行くことが出来る・たくさんの店がある】など、田舎暮らしを選んだ人達よりも、現実的な考えを持っている。
参照: 都会暮らしと田舎暮らしのどっちがいい?100名に聞いて比較対決!
スローライフ
田舎でのんびり暮らしたいと答えた人の理由の一つに、『スローライフを送りたい』というのがあった。
よく耳にするスローライフというのは、自分的な考えとして、【バリバリ仕事で活躍してきた人が、都会の喧騒に疲れ、老後は田舎へ移り住み、土と触れ合って自然に癒されながら、自給自足の生活を送る】という感じだと思っていたが、調べて見たらどうやら少し勘違いしているらしい。
スローライフ(Slow Life)とは、生活様式に関する思想の一つである。ファストフードに対して唱えられたスローフードから派生した考え方で、大量生産・高速型のライフスタイルに対して、ゆっくりした暮らしを提案するもの。Slow livingに相当する和製英語である。
明確な定義はないが、地産地消や歩行型社会を目指す生活様式などを指すことが多い。日本の高度成長期以前の生活はスローライフであったとも言える。
田舎は思っているより優しくない
有名人が、「都会の喧騒に疲れて、田舎で自給自足を始めました。土はいいですよ~」なんて言いながら、おしゃれな農作業ファッションに身を包み、眺めのいい最高な景色を背景に、作業の合間にお茶を一服。
一見、こんなおしゃれでキラキラしたものを見せられたら、毎日疲れ切った生活を送っている人なら憧れを持つのは当然のことだと思う。
しかし、それはお金に余裕がある人だからできるのであって、一般人が全くの新しい環境で、生活を一からスタートさせるのは並大抵のことではない。
運よく念願の住処に移ることが出来ても、手持ちがなくては日々の暮らしに困ってしまうからだ。
やはり、食べていく為には仕事をしなくてはならないわけだが、人がいない田舎では就職先がほとんどないというのが現実。
食事を自給自足で賄うとしたって育つまでの期間もあるし、僅かながらだって電気や水道などのライフラインのお金もかかる・・・
都会なら、数分待てば電車やバスに乗れる。
もし待ち合わせの時間に早く来すぎてしまったって、退屈することなくその時間を埋められる場所がある。
しかしそれが田舎だったら、時刻表を見たって一時間に一本来ればいいようなもんだし、その待ち時間を潰そうと思ったって、周りを見渡しても山々や田畑があるだけ。
人との関わりに疲れて果て、田舎暮らしを選びました。と言っても実際は、人口が少ない町や村の住人は、関心を向ける対象がただでさえ少ないため、新参者は誤解された噂をされてしまったり、日々監視の目が半端ないらしい。
隣の芝生は青く見える
憧れのスローライフを迂闊に始めても、実際のところすぐに諦める人が多いらしい。
それだけ現実は違っていたという事なのだ。
自分は生まれてこの方、生活には何不自由ない人口約20万の地方都市に住んでいる。
でも、ナウでヤングな時はトレンディードラマの影響で、都会の華やかな生活に憧れることもそれなりにあった。
しかし、今となっては東京へ遊びに出かけると、人の多さだけで疲れてしまう。
かと言って、現状より田舎生活を送るということは大変想像し難く、歩いて行ける範囲内にスーパーやコンビニがない生活は、今となっては考えられない。
ただし自分は決して、田舎暮らしやスローライフを否定しているわけではない。
あくまでも自分には向かない生活だと思っているだけ。
だからなおさら、郷に入っては郷に従え精神をお願いしたいわけである。
冷やかしや生半可な思い付きだけでは、温かく迎えてくれた人達や自然に対して失礼にあたる。
ないものねだり。
隣の芝生は青く見える。
とりあえず自分は、現実世界をしっかり生きなくちゃな・・・