ビヨンド・ミート
ビル・ゲイツ財団などが巨額の出資をしており、最近となっては環境活動家の一面も持つレオナルド・ディカプリオ氏も投資したことで注目を集めている、ビヨンド・ミート。
ビヨンド・ミート社が見た目も徹底的に『本物の肉』こだわり、本物の肉と同様に『生肉』の状態で売られていて、さらには火を通すことで本物の肉同様に、肉汁のような液体を流しながら褐色へと変色するといった、調理体験までも再現するという肉を超えた植物原料だけの肉を開発することに成功した。
現時点では日本でどのように販売されるのか詳細は分かっていないが、三井物産が数年前にビヨンド・ミート社に出資をしているため、今年のビヨンド・ミート日本上陸も三井物産が担っている。
2016年販売開始のハンバーガー用ビーフパティー
健康食であるビヨンド・ミート
- 低トランス脂肪酸を考慮した油
- 天然由来のみ使用した色素と香料
- 人体に無害とされている添加物のみ使用
大豆やエンドウ豆などを主原料とし、植物だけを使用して『本物の肉と全く同じ味の食品』の開発を目指し続けた結果、通常のビーフパティーと比較すると、カロリーはほぼ一緒でダイエット食には適していないが、中性脂肪の原因となる飽和脂肪酸が通常の牛肉の約半分、コレステロールに関してはビヨンドバーガーには全く含まれていない。
たんぱく源である肉のデメリット
世界保健機関(WHO)は、牛肉などの赤肉をグループ2発がん性物質(人に対しておそらく発がん性がある)に指定している。
そして、牛肉や豚肉を加工して作られているベーコンやソーセージなどの加工肉は、グループ1発がん性物質(人に対する発がん性がある)にリストアップされている。
※グループ1発がん性物質:タバコ・アスベスト・プルトニウム・カドミウム・ダイオキシンなど。
普段何気なく食している畜産物の多くは、一頭が病気にかかれば施設内で一気に広がるような、病期が蔓延しやすい狭い環境下で育てられている。
そこで、このような環境下でも病気にかからないように、家畜のエサには大量の抗生物質や抗菌性物質などが加えられている。
ヴィーガン(絶対菜食主義)
人間の食の嗜好は多種多様で、世界の中には動物の肉を食べない人も相当数存在する。
中には体質の問題などではなく、環境のために肉を食べない人もいる。
ビーガンは動物に苦しみを与えることへの嫌悪から、動物の肉・魚肉・魚介・卵・乳製品を食べず、また動物製品(皮革製品・シルク・ウールなど)を身につけたりしない人達。ただし、同じビーガンとこだわる人達でも、考え方がそれぞれ違う。
- エシカル・ビーガン:動物製品に一切触れないという一番厳しいもの。
- ダイエタリー・ビーガン:動物性食品は一切食べないが、衣料品などにこだわりはなく、ウールも着るし羽毛布団も使う。 (一般的にビーガンというと、このビーガンをさすことが多い)
- フルータリアン:動物性食品も食べないし、植物でも命を奪わないことを採取の条件にする。( 収穫してもまた実る果実や木の実などは食べるが、1度収穫したら終わりの根菜類などは食べない)
46年間謎だった肉
カップヌードルは、日清食品の創業者である安藤百福の開発で、1971年9月18日に発売された。現在80カ国以上で発売されている世界初のカップヌードルで、まさに世界のトップブランド。
昨年9月には日清食品が公式ホームページで、『カップヌードル46年目の告白』と題して、四角くて茶色い肉らしきものの正体を明らかにした。
その正体とは、動物資源と植物資源を合わせた『来る世界の食料危機に対応した近未来のハイブリッドミート』だそうだ。さすがは世界の日清、先見の明がある。
食料危機⁉
- 食用の牛・豚・鶏の飼育が地球温暖化を加速させる温室効果ガスの発生に寄与している(人工的な温室効果ガスのうち18%が家畜が原因)
- 新興国の人口増加が予想されるが、それに対して家畜の生産が追いつかない。
- 2050年には人類のタンパク質需要は現在の約2倍に増えると言われており、そのすべてを動物性タンパク質で賄うのはほぼ不可能とされる。
自分としては・・・
本当に本当に肉が大好きなもんで、書いているうちになんだか切なくなってきた。
かと言って、きれいごとではあるが動物の殺生には気が引ける。
日本にも大豆を代用した精進料理などが多々あるが、端から相手にはしなかった自分がいる・・・
ビヨンド・ミートが日本で購入可能になったら真っ先に飛びつき、本当にそれは肉好きを納得させられる代物なのか検証したい。
世のため人のため、そして自分のために、割り切らなければならない時が来たのかもしれない。
あ~、タン塩・カルビ食いたいなぁ!