自分は殺生が苦手だ。
決して綺麗事で言っているわけではなく、瀕死な生物を見ることが耐えきれない。
だから娘達が幼いころから『口のあるものは家に連れてきちゃだめだ』と常日頃から言ってきたはずだが、聞く耳もたずで、わが家に小動物たちを次々と招き入れる始末。
『絶対に世話しないからね!自分で最初から最後までやってよ。本当に何もしないからね!』と、常とう句を言う自分。
しかし、愛くるしい仕草を見せる小さな家族はかわいくてかわいくて仕方がない。
そして、いたらいたで世話をしてしまう自分がいて、娘達もそれを知っている。
当然、自然の摂理からすれば圧倒的に動物たちの方が寿命が短い訳で、何匹もの亡骸を目の当たりにしてきた。手に乗るほどの小さな命でも、亡くなってしまえば人間にとって相当な大ダメージなわけで、
『もう口のついているものを飼うのはやめよう。本当に』
『うん…』
の繰り返しで現在に至る。
きょうのわんこならぬうさこ(わが家のウルティモ)
先日テレビで狩りをする民族が放送されていた。
銃で射止めた鳥を何食わぬ顔で、取材している日本人に手渡す。
『まだ、生きている…』
鳥を手渡された人のセリフを聞いて、おもわず目を背けてしまった。
しかし考えてみれば、彼らは必要最小限の殺生を【生きる】ために行っているわけで、自分が【あれが食べたいこれが食べたい】と手あたり次第食っているのとはわけが違うのだ。
そんな自分が殺生は見てられないというのはやはり綺麗事か…
極端に言えば自分の手を汚さず、肉や魚を食ってるいんだもの。
家畜だって、養殖魚だって食われるために生まれてきているんだもんな。
本当、『そんな殺生な』って話だ。
そういった意味では、今まで毛嫌いしていたベジタリアンやビーガンは、理にかなっているんじゃなかろうか?
かといって、肉や魚やチーズetc.を今日から断てと言われても正直できないし。
弱ったな、どうすればいいのだろう?
とりあえず適当な買い物はやめて、無駄なゴミが出ないように気を付けることから始めるか。