目の前にある公園と、一つ道を挟んだ公共施設の木にいると思われる、鳥の鳴き声が非常に気になる。
先月あたりからだろうか、明け方4時頃から鳴き始めるのだけど、どうやら多数ではなく、間を行き来している1羽が頑張っているようだ。
時折、違う種類の声もするのだが 、それは特別気にはならない。
〝ぴーっ、ぴーっ、ぴーっ、ぴぴょぴょぴょっ〟
音は上手く表現できないが、ある一定のリズムで繰り返し、ずっと鳴いている。
あくまで自分の想像なのだが、スズメ以上、ハト未満のあまり大きくはないと思われる体の全身を使って、大きい声を振り絞って鳴いているという感じ。
窓からどんな鳥なのだろうと眺めるのだけど、特定するに至らず。
鳥の鳴き声図鑑なるものを参照してみたが、これだと思えるものはなかった。
午前5時。どうにかその鳥を探り当てられないものかと、わが家の押し入れ奥にしまってあった鳥図鑑を引っ張り出した。
まさか、二人の子がままごとのテーブルに使ってみたり、そのまま上に座って座布団代わりにしていたものに、役立つ日が来るとは。
どんな鳥なのだろうと図鑑に没頭していると、
〝ぴー、ぴー、ぴー・・・〟
ん?おいっ、その後の〝ぴぴょぴょぴょっ〟はどうしたっ?
〝ぴぴょ、ぴぴょっ?ぴーぴぴょぴっ?〟
おいっ、鳴き方が分からなくなるほどなら少し休めっ。
なんて、鳥からしてみたら大きなお世話だな。
車の通りも多くなる頃になると、自然と鳴き声も聞こえなくなる。
結局、その声の持ち主は分からなかった。
その一方で、
"カリカリカリッ" "ダダッ、バタバタッ"
ある部屋から、あまり建物的にはよろしくない音が聞こえてくる。
そっとドアを開ければ、解放されたうさぎ一家。
フローリングの床に思いっきり穴掘り動作をしている者、柱をかじる者、ガードしてあるはずの書物をかじる者。 カーテンの裾を無我夢中でかじる者。
・・・うーん。
床や壁についた細かい傷、ボロボロになったカーテン、散らかった紙くず。
『うんうん。ま、いっか。』
って、ちっがーうっ!!これ以上の悪事許しませんぞ。こうなったら、一家のあるじにお説教だ。
『お父さん、好き勝手やられちゃ困ります。』
言ってみたものの、ケージの隙間から顔を突き出すお父さん。
撫でてくださいアピール。
『まったく、もう。』
うさぎ一家の美男子、お父さん。撫でてくださいアピール。