世界幸福度ランキング
国際幸福デーの3月20日に、国連の関連団体『持続可能な開発ソリューション・ネットワーク』が毎年発表している幸福度のランキング。
この報告は2012年から2014年を除いて毎年公表されており7回目。
1~3位は昨年に続き、フィンランド、デンマーク、ノルウェーの北欧3カ国が独占。
欧州諸国がトップ10の大部分を占める構図は例年と大きく変わらず、アメリカは19位、韓国は54位、中国は93位だった。
World Happiness Ranking 2019
出典:World Happiness Index 2019 | countryeconomy.com
評価ポイント 調査方法
報告の基になったデータは米ギャラップ社の世論調査で、各国・地域の各3千人程度が16~18年、現在の生活の満足度を「0~10」で答えたもので、国連の関連団体『持続可能な開発ソリューション・ネットワーク』がその値について、以下の6項目を用いて分析を加えた。
2.社会的支援の充実ぶり
3.健康寿命
4.人生の選択の自由度
5.寛容さ
6.社会の腐敗の少なさ
幸福度ランキング 上位5か国
1位:フィンランド
面積は日本より少し狭いくらい、人口は兵庫県、福岡県、北海道と同程度。
素晴らしすぎる教育制度が充実している。
・高校や大学はもちろん、大学院や専門学校を含めすべての教育段階が無償である。
・授業料が無料というだけでなく、子どもたちには通学手段、食事(給食)、教科書や学用品が無償で提供される。
・大学生などには月数万円の返済不要の奨学金が支給され、貧富の差なく教育が受けられる。
・労働者に残業はほとんどなく、夕方5時には家族そろって親と子どもがゆっくりすごせる。
世界でたった一人のサンタクロース
本物のサンタクロースに会えるのはフィンランドだけ。世界中から彼に会いにやってくる人々を迎えてくれる。
オーロラ鑑賞に一番の場所
フィンランドのラップランドでは、世界で一番素敵なオーロラを見ることができる。
オーロラは1年のうち、200夜現れると言われている。
300万以上のサウナ
1人当たりのサウナの数は世界で一番。
海外にあるフィンランド大使館はもとより、ヘルシンキにある国会議事堂にもサウナはある。国内に約300万以上のサウナがあり、国民2人に1つ以上のサウナがあることになる。
ムーミンの故郷
サンタクロースだけにとどまらず、ムーミン一家もフィンランド生まれ。
エアギター発祥の地?
1996年、フィンランドの南の地域でエアギターを行う若者達がメディアで露出されるようになり、ストリートイベントとしての大会が開催された。
2位:デンマーク
デンマークでは幼稚園から大学まで無料で教育を受けられる。
典型的な高収入、高税国で、所得税率は50~70%にも達し、多くの税収は社会福祉や教育に使われている。
『能力のある人は、恵まれない人を助けるべきだ』
と、高い税率に不満を漏らす人はほとんどいないらしい。
日本でも大人気のレゴは、1932年にデンマークで創業。
LEGOという名前の由来は、デンマーク語の『leg godt(よく遊べ)』から来ている。
【裸の王様】や【マッチ売りの少女】などの有名な童話作家アンデルセンは、デンマーク出身。
デンマークの陶磁器メーカー。
絵付けはすべて手描きで、製品の裏側にはロイヤルコペンハーゲンのマーク、アーティストのサイン、シェーブナンパーが入れられている。
古くから日本の古伊万里染付の影響を強く受け、手描きによるコバルトブルーの絵柄が特徴。
3位:ノルウェー
婚姻の際には同姓婚姻と夫婦別姓、複合性のいずれかを選択できる。
また、2008年より同性同士の婚姻が可能となっている。
『叫び』は、ノルウェーの画家のエドヴァルド・ムンクが1893年に制作したムンクの代名詞。
世界最大級のフィヨルド
フィヨルドは氷河が海側に移動する際に底の部分がU字型に削り取られ、その部分に後から海水が入り込んでできた地形。
KUBBE(キュッパ)
ノルウェーの絵本作家、オーシル・カンスタ・ヨンセンによる『KUBBE』シリーズをベースにしたキャラクターブランド。
キュッパは森に住む丸太の男の子。考え事をしている時は頭の年輪がぐるぐる回るという。
4位:アイスランド
島国で北海道と四国を足したくらいの面積。
もっとも汚職が少ない国で、大統領は直接国民から選挙される。
国内電力供給の約80%が水力、約20%を地熱から得ていて、火力、原子力発電所はない。
アイスランドは軍事力を独自には持たず、広大な自然や海に囲まれ国境の紛争がない。
そして日本と同様、温泉が豊富で楽しまれている。
一日の最長日照時間は約21時間、 最短は約4時間。
他国では、首都がオーロラベルトにかかっていないこともあり、主都から遠く離れた都市に移動しなければならないが、アイスランドの場合、国のほぼ全土がオーロラベルトにかかっているため、首都にいながらにしてオーロラを観賞することができる。
世界最大の露天風呂ブルーラグーン
隣接する地熱発電所から排出されたお湯を再利用する形で形成された温泉で、厳密に言えば天然温泉ではない。
発電所職員が温泉施設として利用し始め、1987年から一般や旅行客に向けて開放された。
美肌効果のあるケイ素(シリカ)が多く含まれていることから、アトピー患者も入浴することで症状に改善が見られたため、1994年には国が正式にブルーラグーンの効能を認めた。
出典:アイスランドってどんな国? その本当の姿をご紹介します! | Guide to Iceland
5位:ネザーランド(オランダ)
キューケンホフ公園(Keukenhof)
世界中から観光客が集まる世界最大のフラワーパーク。チューリップをはじめ、多種類の花を見ることができる。
一年中オープンしている訳ではなく、チューリップシーズンの3月〜5月のわずか2ヶ月間だけ。数百万本のチューリップが満開となる景色はまさに圧巻。チューリップを含む花の総本数は700万本以上にも。
運河と水の街 アムステルダム
オランダの首都アムステルダムは、『北のベニス』とも呼ばれ、美しい街並みの中に縦横無尽に運河が張り巡らされた水の都。
アンネ・フランクの家や東京駅のモデルにもなったというアムステルダム中央駅などがある。フェルメールやレンブラント、ゴッホを生んだ芸術の国。
幸福度ランキング 下位5か国
152位:ルワンダ
ルワンダは中央アフリカに位置し、ウガンダ、コンゴ民主共和国、タンザニア、ブルンジに囲まれた小さな国。 面積は日本の四国の1.4倍ほどだが、人口密度はアフリカで一番で東京の人口と同じくらい。圧倒的な専門医不足で、医療水準の低さはルワンダが抱える最も深刻な課題。
舗装道路の整備は決して悪くない反面、運転技術の未熟な自動車運転手が多く、道幅が狭い路上での接触事故、バスやトラックの横転が頻繁に見られ、さらに整備不良車輛への巻き込まれは日常茶飯事らしい。
1994年の大虐殺
1994年4月ジュベナール・パビャリマナ大統領の乗った飛行機が何者かに撃墜されたことに端を発して、農耕民族多数のフツ族による遊牧民族少数のツチ族の大量虐殺(ジェノサイド:一つの人種・民族・国家・宗教などの構成員に対する抹消行為)が始った。この間に、一説では100日間で国民の10人に1人、少なくとも80~100万人が殺害されたと言われている。
マウンテン・ゴリラ
ルワンダ内戦の結果、難民が大量に流入することによって自然環境の汚染が進んだ。また、逃走してきた武装した兵士の中には、マウンテンゴリラやカバに対して暴力の矛先を向ける者たちも現れ、25,000頭以上いたとされるカバのうち10,000頭以上が殺されたと推測されている。マウンテンゴリラも約300頭(全世界の生息数の約半分)が生息していたが、少なからず犠牲になっている。絶滅危惧種に指定されているマウンテンゴリラを最も良い条件で観察ができるルワンダのヴォルカン国立公園では、レンジャーとの協力体制で、100%ゴリラに遭遇できるという。
153位:タンザニア
東アフリカに位置し日本の約2.5倍の国土と,約5,800万人の人口を擁する。
タンザニアでは全土において一般犯罪が日常的に発生していて、特に都市部においては銃器が使用されるケースもあるなど凶悪犯罪が多発している。
衛生状態はあまりよくなく、コレラや食中毒が日常的に発生している。
水道水は飲用に適しておらず、医療水準も決して高くはない。
ンゴロンゴロ保全地域
現地の言葉で『巨大な穴』を意味し、1979年に自然遺産に登録されたタンザニア北部のンゴロンゴロ自然保護区。
数百万年前の大噴火とその後の地殻変動によってできた山手線の内側ほどの巨大なクレーターに、約25,000頭の野生動物が生息。また区域内のオルドワイ渓谷からは、初期の人類の化石や足跡などが発見されており、2010年に文化遺産としても評価され複合遺産に。絶滅危惧種のクロサイをはじめ、ゾウ、ライオン、ヒョウ、バッファローの『ビッグファイブ』と呼ばれる野生動物が生息。
出典:Graeme Shannon/Shatterstock
タンザニア北東部にある山で、標高5,895m。アフリカ大陸の最高峰。
山域がキリマンジャロ国立公園に指定されていて、山脈に属さない独立峰では世界で最も高い。
154位:アフガニスタン
タリバン等の反政府武装勢力によるテロ、襲撃等が多発していて、一般市民や外国人も巻き込まれる事件が相次いでいる。
全土でロケット弾、迫撃砲が一度に複数着弾するケースが多く、更に標的から外れて着弾することもあり、巻き込まれて被害を受ける危険性がある。
政治目的、身代金目的、個人的恨み等様々な理由で外国人が誘拐されるリスクが高い。各地の情勢は極めて不安定な状態で、一見平穏な場所でも情勢が急変する可能性がある。
バーミヤン渓谷の文化的景観と古代遺跡群
アフガニスタンの首都カーブルの北西230kmの山岳地帯に位置するバーミヤン渓谷(バーミヤーン渓谷)に設定されたユネスコの世界遺産(文化遺産)
バーミヤーンはターリバーンによって1998年に占領された。
2001年2月にターリバーンはイスラムの偶像崇拝禁止の規定に反しているとしてバーミヤンの大仏を破壊すると宣言したが、この声明に対して世界中の政府及び国際機関に加え、諸外国のイスラム指導者たちからも批判が寄せられた。しかし、タリバンは批判を無視して2体の大仏を破壊した。
性差別
学校に通っていない子どもの60%を占めるのは女の子で、彼女たちは不利な立場に置かれるだけでなく、性別による差別も受けている。
ビビ・アイシャ
アフガニスタンで生まれた彼女は、家族が犯してしまった罪を解決する為の策として、好きでもない男性と強制的に結婚させられた。
結婚した当初、夫は戦地に赴いていて留守だったが、夫10人の兄弟と共同生活を送ることになった彼女に、兄弟たちは日々虐待を続けた。堪えられず2年後逃げ出したが、途中で捕らえられ投獄された。
アフガニスタンを支配しているタリバンの法律では、女性が嫁ぎ先から逃げ出すことは、重大な犯罪行為であったが、恩赦により彼女は嫁ぎ先に戻った。
しかし、怒った夫によりタリバンの法廷で裁判にかけられ出た判決は、「この女の耳や鼻をそぎ落とせ!」だった。
彼女は、夫に山の中へ連れていかれると、耳、鼻をそぎ落とされ、血だらけのまま放置されたが、アフガニスタンの女性保護団体に保護され、鼻、耳がないまま暮していた。
この時アメリカは、敵をイラクからアフガニスタンへと変更しはじめていた為、タリバンの蛮行を世界に伝えようとしていたところ、アメリカの「タイム誌」が彼女の写真を表紙に載せたのだ。
その後、心ある人たちの援助によって、アメリカで鼻と耳の修復手術を行い、無事に顔を取り戻した。
155位:中央アフリカ共和国
首都バンギの最高平均気温は年間を通じて29度~34度、平均湿度は90~94%。
季節は3月から11月の雨季と、12月から翌年2月までの乾季に分かれる。
全土にわたり年間を通じ蚊が発生しマラリアの発症が認められ、注意すべき病気として、マラリア、黄熱、ジカウイルス感染、赤痢、狂犬病等が確認されている。
チャド、スーダン、南スーダンに国境を接する地域では、国の武装グループが金品や家畜等を強奪する目的で越境していて、治安情勢は極めて不安定。
ボアリ小瀑布
大きな迫力満点の滝が間近で見られることが人気の理由。特に雨季に訪れると水量が増加することで落下水量も増加し、さらに迫力が増した光景となる。
マノヴォ=グンダ・サン・フローリス国立公園
中央アフリカ共和国バミンギ・バンゴラン州にある国立公園で、ユネスコの世界遺産に登録されている。また、密猟の横行で危機遺産リストにも登録されている。この密漁によって80,000頭いたとされているアフリカゾウはわずか数年で数千頭単位にまで激減し、クロサイに至っては6,000頭以上いたと推測される生息数が10頭程度にまで数を減らされてしまい、絶滅寸前にまで追い込まれた。
ゆったりとした動きで、しばしば彫像のように動きを止めるため、『動かない鳥』として知られるハシビロコウも推定、10,000羽から15,000羽が生息している。
156位:南スーダン
南スーダンは2011年にスーダンから分離・独立したが、13年から内戦状態に陥った。
ユニセフによれば、約19,000人の子どもが政府軍や反政府勢力の戦闘員にさせられている。
出典:少年兵を武装解除 南スーダン = 社会 - 写真 - goo ニュース
出典:www.cnn.co.jp
内戦状態が続く南スーダンで2018年4月、武装勢力の戦闘員にさせられていた子ども200人以上が解放された。同国南西部のヤンビオで武装解除の式典が開催され、男子112人・女子75人が自由の身となった。
最年少の子どもは14歳だった。
ユニセフは今年に入ってすでに500人以上の子どもを解放し、さらに1000人前後を帰還させる計画。
2月の式典で解放された少年(17歳)は、15年に武装集団に拉致され、無理やり盗みや強姦、殺人をさせられていたが、
「どれもやりたくはなかったが、従わなければ殺されると思った」と語った。
日本は微妙な第58位
G7:主要7か国の中で最も低く、台湾や韓国を下回った。
健康に生きられる年数がシンガポールに次いで2位、1人当たりのGDPが24位、政府やビジネスにおける腐敗のなさが39位となっている。
一方、社会的支援が50位、社会の自由度が64位、他者への寛大さが92位と低迷している。
・自動販売機が道端に設置されている
・無人販売所がある
・荷物を置きっぱなしにしても盗まれない
・電車の中で居眠りができる
・財布や携帯を落としても多くは戻ってくる
これが、純粋に国内の治安だけのランキングなら、日本はトップだろうに・・・
ヨーロッパ勢強し
・充実した教育システム。
・北欧各国で違いはあるが、基本的に医療費は無料。
・正社員とパートタイマーの概念はない。
フランスやオランダなどのユーロ圏では労働時間が厳しく定められており、『労働時間を守ることが当たり前』という文化が浸透していて、日本のように正規・非正規社員で給与が決まるのではなく、労働時間で平等に給与が支払われる。
日本の正社員とパートタイマーの給与を時給換算した場合、通常正社員の方が高くなるという事実を、ヨーロッパの人たちには理解できないらしい・・・
アフリカ勢最下位5か国中4か国・・・
アフリカの多くの国々は情勢が非常に不安定であり、ヨーロッパなどに比べると遙かに治安が悪い地区が多く、政治的に安定している国はごくわずか。
豊富な天然資源を持ちながら、アフリカは世界で最も貧しい発展途上の状態にある。
エイズやマラリアなど深刻な感染症の蔓延、政治腐敗によって引き起こされる人権の抑圧や経済政策の失策、さらにゲリラから大量殺戮まで含まれる部族間や軍隊による戦闘など、さまざまな要因の結果である。
貧困、文盲(読み書きを学習する機会が与えられずに、読み書きできない人たち)、栄養失調、不充分な給水体制や衛生管理、病気の蔓延などの悪影響をアフリカに住む多くの人々が受けている。また、アフリカでは出生登録が充分に行われず、親が子供に教育を受けさせようとする意識が低い。これらに貧困が加わり、教育現場からの脱落のみならず、児童労働、人身売買、育児放棄、犯罪、子供が戦場へ狩り出されるなど様々な問題が生じている。