ただ何となく『身体に悪い』じゃなかったストレス。
最先端の研究で、ストレスが命取りになることが分かった。
ストレス
学生や社会人など、新しい環境で新しい事にチャレンジする時には、どうしてもストレスが付いて回ってくることだろう。
しかしこれは、自分を高める際に良い刺激を与えてくれる良いストレス。
「良いストレス(快ストレス)」とは、例えば、目標、夢、スポーツ、良い人間関係など、自分を奮い立たせてくれたり、勇気づけてくれたり、元気にしてくれたりする刺激です。
こうした「良いストレス」は、人生を豊かで充実したものにしてくれます。
一方、辛い状況の中で自分を追い込み続ける悪いストレス。
「悪いストレス(不快ストレス)」とは、例えば、うまくいかない人間関係、働き過ぎ、不安や恐怖など、自分のからだやこころが苦しくなったり、嫌な気分になったり、やる気をなくしたりするような刺激のことをいいます。
これが身体に様々な不調を起こすキラーストレスとなってしまう
キラーストレス
脳の扁桃体が不安や恐怖を感じると、ストレス反応と言われる反応が始まり、ストレスホルモンが分泌されたり自律神経が興奮したりする。
そのために心拍数が増え、血圧が高くなるといった反応が起こる。
これがストレス反応。
一つ一つの小さなストレスが積み重なることで血圧が大きく上昇し、最悪の場合は血管が破壊され、脳卒中や心筋梗塞、大動脈破裂を引き起こし、身体が危険な状態に陥ってしまうこともある。
またストレス反応は、心臓の筋肉を流れる血液が減少して心不全を引き起こす・がんを悪化させる・体内に入った細菌を増やして血管の破壊を起こす・など命に関わることが分かっている。
自律神経
交感神経
激しい運動・興奮・恐怖・危機などの緊急時や頑張っている時・ストレス時に活発に働く。
自律神経失調症になると交感神経が優位になる時間が多くなり、緊張が過剰に全身を支配してしまう。
するとノルアドレナリン(神経を興奮させる神経伝達物質:別名「怒りのホルモン」)が活性化することにより、パニック障害【突然起こる激しい動悸や発汗、頻脈(ひんみゃく:脈拍が異常に多い状態)・ふるえ・息苦しさ・胸部の不快感・めまいといった身体の異常と共に、「このままでは死んでしまうのではないか?」というような強い不安感に襲われる病気】を併発しやすくなる。
副交感神経
身体を回復させる。
休息時、リラックスしている時に働く。
交感神経ばかりが優位になり、副交感神経が働かなくなると自律神経のバランスが崩れ、うつ病を発症してしまう恐れがある。
交感神経・副交感神経が1対1の割合で働くのベスト。
幼少期に受けた強いストレスは大人になってからも影響する
脳にある扁桃体(不安や恐怖を感じる場所)は、子供の頃に受けたストレスが強いほど大人になって大きくなる傾向がある。
大きければ大きいほどストレスに過敏に反応する。
また、ネガティブな思考や不規則な生活週間もストレス耐性が弱まる原因となる。
ストレス対策
- ストレスの原因を避ける。(社会人や学生には無理か?)
- 話しができるほどの早歩き程度の運動を30分間、週3回以上。
- 笑う。
- 嫌なことがあったら他人に聞いてもらう。
- 太陽を浴びる。
- ストレスにおかされるとビタミンB群やミネラルが大量に消費されてしまうから、普段から食事には気をつける。
- 笑うよりも『泣く』方が効果的。副交感神経が優位に働き身体がリラックス。
- ストレスの合間に自分が落ち着く大好きなことをはさむ。
- 一日5分間、ただぼーっとする。 (とにかく現代人は脳が疲労困憊なので、脳を休ませる時間を作る)
運動を始めてまず分泌されるのがβ-エンドルフィン(多幸感・陶酔感をもたらす脳内伝達物質:脳内麻薬とも呼ばれる)、次にドーパミン(快感を操る脳内伝達物資)が分泌される。
そして最後にセロトニン(幸せホルモンとも呼ばれ、心を安定させる効果があると言われている)】が分泌される。
これらはウォーキング等のリズム運動によって分泌を促すことができるとされており、ストレス耐性を高めたりうつの予防効果も期待できる。
今の世の中、ストレスがない人なんているのかしら?
隣の芝生は青く見える。
皆多かれ少なかれ悩みやストレスを抱えて生きている。
自分一人で考え込まないように。
辛い時は早めに医療機関へ相談に行くのが賢明。
どうか自分なりのストレス発散法を見つけて、これから先訪れてくるかもしれない困難を上手に乗り切ってもらえたら、これを書いた意義があると思う。