本日から高校球児たちが、熱戦を繰り広げている。
わずか三年間しかないチャンス。
全力でプレーし、最後まで絶対あきらめない。
そこには試合に出られなかった球児・家族・地域の応援する人々の想いを背負った、球児たちの熱いドラマがある。
が・・・
今回は「高校球児たちの頑張りに感動しました」という健やかな心を持った人間の話ではない。
誰もが野球を好きだと勘違いされては困るという話しだ。
一応言っておくが、自分だって人の親。
若者が一つの目標に向かって皆で力を合わせ、一生懸命頑張る姿を見れば、それはそれで大変感動する。
歓声も上げるし、涙もにじむ。
しかし、残念なことに自分は野球というものに興味がない。
甲子園ならまだしも、プロ野球となると、シーズンになれば各局で放送されていたプロ野球中継は、自分が見たかった番組を乗っ取られてしまうという邪悪なものでしかなかった。
唯一の救いはわが家では野球好きがいないため、難なく過ごすことが出来るのだが、いざ職場となると、そうはいかないのだ。
「みんなは見たくないかもしれないけど、チャンネル変えていい?」
休憩時、年長者がそう言えば断ることはできない。
そしてNHKにチャンネルを変えると、そこには100歩とまでは言わないが、50歩譲ってあまり見たくない野球を見ることとなってしまう。
せっかくの休憩が、心の中で業務に変わる瞬間。
(ナウい職場ではないので、休憩場所が各部門に一か所しかないため逃げ場がない)
自分的には、甲子園だからいいだろうと思う気持ちもあるのだが、実際にはそれだけで済まないのだ。
「あ” ~っ!スチール! 」
「今のはないだろうっ!」
いちいちビクッとなってしまう自分も情けないのだが、本当に大音量の声でビビる。
とにかく、スポーツを好んでテレビ観戦する人は声がでかい。
自分としては、スポーツというものに興味がないせいか、ルールなどほとんど分からない。
「え~っ、今のは入ったでしょう⁉」
「ストライクだろ~!」
なのに、スポーツ観戦好きは、日本国民全員が野球を愛していると勘違いをしているようで、その空間にいる者達全員に聞こえるくらいの声を張り上げ、同意をもとめ続けるのである。
『そうですねぇ、ははは・・・』
意味もよく分からないので、返事はそれ位しかできない。
こちらも譲ってあなたが見たい番組に合わせているのだから、せめて自分一人で・もしくは分かる人がいたらその人と静かに応援してもらえないものでしょうか。
世の中、野球に興味がない人もいるということを分かってほしいのです。
「昨日の◯◯は全然打てなかったなぁ」
こちらに振らず、どうぞ、野球好きの人たちで盛り上がってください。
「野球中継がつぶれてしまえ」と雨ごいをしたあの頃が懐かしい。
でもね、メジャーは本当に好きなんだよなぁ。
生身の人間の野球と、何が違うのだろうね?